「データ改竄があってもワクチンの接種効果は高い」と開き直る河野太郎氏の姿勢は “政治家” として大問題

  河野太郎氏が自身の Youtube チャンネルのライブ配信で「厚労省の不適切データを修正してもワクチンの有効性が極めて高いことになんの変わりもない」と主張しています。

  河野氏の主張は大問題です。「意図的な情報操作によって過大評価された新型コロナワクチンの有効性を根拠に接種を誘導していた」からです。

  “操作された情報” で正しい判断をすることは不可能ですし、データ改竄に手を染めた省庁に是正を促すことは国会議員の役割であるはずです。「データは間違っているが我々の結論は変わらない」と強弁するのは大本営よりも悪質と言わざるを得ないでしょう。


河野太郎氏による弁明の内容

  上述した主張が行われたライブ配信は5月28日に行われたものです。(該当の発言は57分20秒すぎから)

  厚労省のデータ改竄。あの何かワクチンの登録が間違っていたと言うのがあって。
  これ、反ワクチンの人たちに使われていますけれども、データを直したとしてもワクチンの有効性が極めて高いというところには何の変わりありません。

  河野氏の弁明が事実誤認なのですから悪質と言わざるを得ません。

  『HER-SYS に登録された情報』を使った “厚労省が発表したワクチン未接種の新規陽性者数” と “感染研の鈴木基氏が発表したワクチン未接種の新規陽性者数” の間に大きな乖離があったことで不正が明るみに出たのです。

  前者は『ワクチン接種歴が不明の新型コロナ陽性者』を『ワクチン未接種の新型コロナ陽性者』としてカウントしていたのです。これは「ワクチン接種歴の登録データが間違っていた」のではなく「登録データの処理を間違っていた」ことを意味します。

  意図的な情報操作で導き出された誤った根拠を基に新型コロナワクチンの接種を誘導してきたのですから、大問題と言わざるを得ないでしょう。


ワクチン接種歴の有無と新規陽性者数の比較

  河野氏は「ワクチンの有効性は極めて高い」と主張していますが、厚労省アドバイザリーボードが発表している “修正後” の10万人あたりの新規陽性者数がどのように推移しているかをグラフにして確認することにしましょう。

ワクチン2回目接種 vs ワクチン未接種

  『ワクチン未接種者10万人あたりの新規陽性者数』を「100」とした場合、“修正前” だとすべての年齢層で『ワクチン2回接種者10万人あたりの新規陽性者数』は100を下回っていました。

  これが「ワクチンには極めて高い有効性がある」と主張する根拠になっていたことは容易に想像できます。しかし、不適切なデータ処理分を除くと『ワクチン未接種者』よりも『2回接種者』の方が陽性反応を示している事実が浮き彫りになったのです。

  この事実を認めようとしない姿勢は政治家として問題と言わざるを得ないでしょう。

ワクチン3回目接種 vs ワクチン未接種

  河野氏などワクチン接種推進派は「3回目までは接種すべき」と主張していますが、3回目接種を終えた人の新規陽性者数が徐々に増えていることは否定できない事実です。

  “修正” が入ったのは「4月11日以降」です。60代や70代など3回目接種の先陣を切った年齢層で1ヶ月の間に「ワクチン未接種者10万人あたりの新規陽性者数」に近づいている現実から目を背けるべきではないでしょう。

  なぜなら、2回目接種時と同様に「免疫力を “前借り” しているだけ」で時間の経過とともにワクチン未接種者よりも新型コロナ陽性を示しやすくなる可能性は十分に想定できることだからです。


朝日新聞でさえ厚労省のデータ改竄問題を報じる

  厚労省による不適切なデータ処理問題は朝日新聞でさえ報じる状況となっています。

  ワクチン接種効果を主張する根拠があまりに乖離していましたし、政府は “そのデータ” を用いて「国が発信する『正しい情報』を得た上で接種をご検討ください」と繰り返し啓蒙していたからです。

  しかし、実際には「意図的な情報操作による『虚偽のワクチン接種効果』を語って接種を誘導していた」のです。改竄に手を染めた厚労省が批判を浴びるのは必然ですし、厚労省の不正に理解を示す政治家やマスコミも同様に批判されるべきです。

  『新型コロナワクチンに不安を覚えることなく安心できる根拠』があるのであれば、それを国民に明示することが国会議員である河野太郎氏の責務です。ワクチン接種効果による恩恵が乏しい若者や子供たちまで接種を要求したことを猛省しなければならないでしょう。