専門家の浜田篤郎氏、「ヨーロッパ並みの3回目接種率 60% 超が屋外でマスクを外す要件」と誤情報を流す

  新型コロナの専門家としてメディアに登場する東京医大の浜田篤郎氏が「3回目接種率がヨーロッパ並みの 60% になれば屋外でもマスクを外せる」と主張していることを共同通信が報じています。

  この浜田篤郎氏の主張はデマです。理由はヨーロッパでの新型コロナワクチン3回目接種率が 60% を超えている国が少数派だからです。また、アメリカのワクチン3回目接種率は 30% ほどです。

  状況を説明する能力が備わっていない浜田篤郎氏のような人物が「専門家」として根拠に基づかない主張でミスリードを続けてきた責任は問われなければならないでしょう。


『浜田篤郎氏の見解』に対する裏付けを取らずに報じる共同通信の責任も重い

  浜田氏の見解を “そのまま” 報じた共同通信の内容は以下のものです。

  屋内でも外せるのはいつなのか。東京医大の浜田篤郎特任教授(感染症学)は「3回目接種率が欧州並みの60%以上になることが必須だろう」と分析する。日本のワクチンの3回目接種率は23日時点で57・6%。“その日”は近そうに見える。

  そもそも浜田氏は専門家失格です。専門家に求められいるのは『ご指導』ではなく『屋外でのマスク着用の有無および3回目接種の有無により何%の確率で感染が起きるのか』を算出することです。

ワクチン接種回数
なし2回以下3回
屋外での
マスク
あり 〇%〇%〇%
なし 〇%〇%〇%

  しかし、感染症学を教えているはずの浜田篤郎氏を始めとする専門家が「確率」を明示して対策の効果を説明したことはありません。これでは「無能」など厳しい言葉で妥当されても止むを得ないでしょう。


ヨーロッパでのブースター接種率(3回目接種率)は日本より低い

  浜田氏の主張が無責任なのは「日本が『ワクチン接種先進国』になっている事実」を都合良く無視していることです。

  “ヨーロッパ” での3回目接種率は 40% ほど。ブースター接種率が 60% を超えているのはイタリア、ドイツ、ベルギーなどに限定されます。

  イギリス、フランス、スペインなどの国々での3回目接種率は日本を下回る 50% 台なのです。

  これらの国々では「屋外でのマスク着用義務」は撤廃済みですし、日本で『屋外でのマスク着用』を求めるのであれば「科学的根拠に基づく具体的な効果」を明示する責任が専門家にはあると言えるでしょう。


「ワクチン接種率6割で新型コロナはなくなる」と断言し、接種を呼びかけていた浜田篤郎氏

  浜田篤郎氏は『ワクチン接種推進派』の顔を持っていることも言及しておく必要があるでしょう。その根拠は東京都からの取材に「ハッキリ言ってワクチンかなり効きます」と断言しているからです。

  一つ目は接種をした人は発症しなくなるということ。
  二つ目は集団免疫が得られることです。
  日本中で約6割程度の人がワクチン接種をすると感染流行が収まると言われています。個人的にコロナにかからなくすると共に、社会から病をなくす意味でぜひ接種してほしいと思います。

  浜田氏は「新型コロナワクチン接種で集団免疫を得られれば病(=新型コロナ)は社会からなくなるので接種すべき」と主張してました。

  ところが、現実には新型コロナワクチンの接種率が8割に達しようが集団免疫は得られず。「2回接種」で得られるはずの “抗体” の持続期間は半年も保つことができず、3回目接種を行う国も発生する状況になっているのです。

  しかも、浜田氏は同時に「ワクチンを接種しても感染対策を継続すべき」と訴えています。このような過去を持つ人物に「今後の感染対策はどうなるか」を尋ねたとしても、科学的根拠に基づく回答は得られないでしょう。

  共同通信は聞く相手を間違ったことを反省しなければなりませんし、浜田氏に質問するのであれば「過去に浜田氏が主張した対策との整合性」を問い質すべきなのではないでしょうか。