人口動態統計速報(2023年1月分): 出生数が推計・低位まで下がり、死者数は推計・高位を大幅に超過

  厚生労働省が人口動態統計・速報の2023年1月分を発表していましたので紹介いたします。

  2023年1月の出生数は速報値で6万4052人に留まりました。速報値は概数よりも数千人ほど多く報告されるため、実際には6万2000人ほどでしょう。これは『推計・低位』の水準です。

  その一方で2023年1月の死者数は16万8970人でした。『推計・高位』での死者数が15万4000人ですから、それを1万人以上も超える異常値となっています。


出生数(2023年1月・人口動態統計速報)

  2023年1月の出生数は速報値で6万4052人でした。

  『推計・低位』の6万1700人よりも「数千人ほど多い数値」ですが、速報値は概数よりも「数千人ほど多く出る」ものです。したがって、2023年1月の出生数は実数で6万2000人弱となると予想されます。

  この水準は2ヶ月連続で『推計・低位』をなぞるものです。

  「新型コロナワクチン接種をした7〜9ヶ月後に出生数が下がっている」と主張する論文の内容が再び再現されつつある状況は気がかりです。専門家が詳しく調査すべきと言えるでしょう。


死者数(2023年1月・人口動態統計速報)

  2023年1月の死者数は速報値で16万8970人でした。『推計・高位』でも15万4000人でしたから、それよりも1万5000人多い死者数を計上したことになります。

  また、2022年8月から “6ヶ月連続” で『推計・高位』の死者数を上回っているのです。

  この明らかに異常な状況を厚労省や専門家は特に問題視していません。その理由は「6ヶ月連続で『推計・高位』を大きく上回る死者数が出た理由を説明できないから」でしょう。

  新型コロナの感染拡大を理由にしようとしても、6ヶ月連続で新規陽性反応者が高止まりしていた訳ではありません。それに「新型コロナの脅威は季節性インフルエンザ以下」と専門家も認めざるを得なかったからです。

  よって、科学的根拠を示した説明が難しい訳ですから「自ら積極的に触れない」との “逃げ” を打っているのでしょう。



  2023年も日本の人口動態は「少子化の進行」と「多死の継続」になると予想されます。政治の対策方針に大きな変更はないため、人口の減少スピードは上がったままになるでしょう。