「2022年に約10万人の超過死亡が発生」と厚労省アドバイザリーボードで報告されるも、専門家が調査に本腰を入れる気配なし
2023年4月5日に開催された第120回・新型コロナ感染対策アドバイザリーボードで「2022年の超過死亡が11万3000人に上った」との推計が報告されたと共同通信が報じています。
専門家には詳しく調査をする責務が存在するはずですが、一般公開されている情報が “報告” されただけで調査に乗り出している様子はありません。
また、マスコミも「コロナが影響か」と曖昧な表現によるアリバイ作りで済まそうとする有様です。『コロナ対策禍』の清算を放置すれば同じ失敗を繰り返すことになるため、無能な専門家は政府の役職から永久追放しなければならないでしょう。
当月を含む年間死者数の推移
国立社会保障・人口問題研究所が発表している『将来推計人口』と厚労省が発表している『人口動態統計』から【当月を含む年間死者数】の推計値の実数値をグラフ化すると以下のようになります。
新型コロナの感染拡大が起きた初年度の2020年に報告された【当月を含む年間死者数】の実数値は『推計・中位』を下回る水準で推移していました。
【当月を含む年間死者数】の実数値が『推計・中位』の水準に “戻った” のは2021年9月のこと。ところが、2022年に入ると【当月を含む年間死者数】の実数値は『推計・中位』を超えます。
しかも、2022年8月以降は “6ヶ月連続” で『推計・高位』を上回る月間死者数を記録。その結果、2022年の年間死者数は『推計・中位』で予想された値より10万人多い状況になってしまいました。
この原因の調査を積極的に実施しようとしない専門家に政府の肩書きを与えることはナンセンスと言わざるを得ないでしょう。
「超過死亡の原因がコロナ関連」だったとしても、専門家が免罪されることはない
2022年の超過死亡が10万人を超えた理由として指摘されているのは主に以下の3点でしょう。
- コロナウイルスが原因だと
- 有効な治療方法が不明だった2020年の超過死亡マイナスが説明不能
- 『ワクチン接種』と『感染対策』による効果を全否定
- コロナワクチンが原因だと
- 政権が倒れるほどの大スキャンダル
- 政府・厚労省・医師会が共同戦線を張って「ワクチンは原因ではない」と徹底抗戦
- コロナ対策が原因だと
- 対策を提案・推奨した専門家の面子が丸潰れ
- コロナ対策に関する補助金を得た業界・業種は対策の費用対効果を精査を嫌う
ポイントは超過死亡10万人の原因として指摘されている “いずれの場合” でも厚労省のアドバイザリーボードに参加している専門家が責任を問われることは避けられないという現実です。
だから “保身に走る専門家” は最適解である「ほとぼりが冷める(=世間が忘れる)まで何もしない」を採っているのです。その間に尾身氏は政府の新型インフル対策会議の議長に再選されました。
「新型インフルエンザの拡大が懸念される」との警鐘を鳴らし、今回の新型コロナ対策と同様の措置を講じて医療業界に対策費名目での補助金を流そうとする目論見が透けて見えます。
専門家としての一線を踏み越えた人物に『対策の正当性』を評価させたところで自己正当化に走ることは明らかです。
マクロの視点で「新型コロナ対策の費用対効果が見合っているか」を “対策費を負担させられた側にいる立場” から評価すべきなのではないでしょうか。