厚労省のアドバイザリーボード、2022年夏も懲りずに「早期に減少する可能性低い」とコロナ禍を煽る

  厚労省のアドバザリーボードで座長を務める脇田隆字氏が「新型コロナの新規感染者数が早期に減少する可能性は低い」との見解を発表したと読売新聞が報じています。

  脇田氏は1年前にも今回と同様の見立てを示して赤っ恥をかきました。

  その反省をすることなく今夏もコロナ禍を煽っているのです。効果の乏しい新型コロナ対策を要求し、経済や現役世代に甚大な損害を与えたことに対する責任を問われるべきでしょう。


厚労省の助言機関で取りまとめられた見解

  読売新聞が厚労省の助言機関と書いているのは「新型コロナ感染対策アドバイザリーボード」のことです。8月24日に開催された第96回の会合で「今後の見通し(PDF)」が以下のように記されています。

  盆や夏休みで感染が増加し、多くの地域や全国で過去最大の感染者数を記録。重症者や死者数が増加し、過去最大となった死者数はさらなる増加が懸念されると記されています。

  しかし、これらの表記に数多くのデマが含まれていることの方が問題です。

  また、「早期に感染者数が減少する可能性は低い」と言及していますが、アドバザリーボードの面々は1年前の2021年夏も同様の主張を展開していました。

  同じ轍を踏む兆候が示されているのですから、アドバイザリーボードの専門家を解任したところで世間一般が困ることは何もないでしょう。


新規陽性者数は減少傾向にある

  まず、新規陽性者数は8月初旬をピークに全国で減少傾向にあります。これは厚労省の発表している感染状況から実効再生産数Rを計算すれば自明です。

  盆休みの前後に新規陽性者数が増加しましたが、これは政府(や専門家)などが「帰省前には PCR 検査を」と呼びかけて陽性者数の炙り出しをしたからです。

  “作り出された感染拡大” は一過性のもので長続きはしません。24日の新規陽性者数は先週よりも少なくなっています。この事実を無視して議論をするようでは「周回遅れ」との批判は免れないでしょう。


「重症者数が増えている」は虚偽

  アドバイザリーボードの面々が姑息なのは「誤解を招く表現を平然と用いていること」でしょう。

  新規陽性者数が増えれば、多かれ少なかれ重症例は発生します。このことを強調するものの今年2月のオミクロン株(BA.1)による感染拡大期に報告された重症者数との比較には言及しようとしないからです。

  その理由は「重症者数が半分以下」だからでしょう。これも厚労省の発表データで確認が可能です。

  オミクロン株(BA.1)による『入院中の重症者数』はピーク値で1500人ほどでした。それが BA.5 による感染拡大では重症者は640人ほどとオミクロン株(BA.1)の半分以下なのです。

  この事実には極力触れようとせず「感染が拡大すると重症者数が増える可能性がある」と煽り、コロナ対策の継続を正当化しようとしているのです。現状は過剰対策による経済への悪影響が出ているのですから専門家への批判は免れないでしょう。


死因が新型コロナではない死者をカウントしたコロナ死で煽り始めた専門家

  アドバイザリーボードの専門家は「死者が過去最高を超えた」と煽っていますが、『コロナ死』には「死因が新型コロナではない死亡例が含まれている」ことが指摘されています。

  「陽性反応を示せばコロナ死」という雑な基準で煽るほど、医療や専門家の信用は毀損します。

  民間は信用を損なうと商売(≒収益)に直結しますが、国からの補助金で収入が保証されている医療業界(や専門家)は「警鐘を鳴らしただけ」と開き直ることでしょう。

  ただ、世間との乖離があまりにも酷い状況が放置されたままになるとは思えません。

  アドバイザリーボードに参加する専門家は1年前の2021年夏に「現状で感染者数が減少する要因はないと専門家の見解は一致している」と主張して大恥をかいたのです。まずはその総括から始める必要があるのではないでしょうか。