「高いマスク着用率の日本で感染拡大するのは『ハイブリッド免疫』がないから」との詭弁を展開した忽那賢志氏の「マスク着用は有効」との主張を掲載する Yahoo! の責任は重い

  忽那賢志氏が『Yahoo! 個人』に「マスク着用は新型コロナに有効な対策であり、感染状況に応じて緩和策を進めることが重要」と主張する記事を投稿しています。

  しかし、この主張には矛盾があります。忽那氏は2022年8月に「マスク着用率が高い日本で新型コロナの感染拡大が起きている理由は『ハイブリッド免疫』が達成されていないから」と釈明しているからです。

  忽那氏の『ハイブリッド免疫』には矛盾がありますし、マスク着用の有効性は忽那氏自身が約2ヶ月前に否定しているのです。そのことを無視してトップページに「マスク着用は有効」と掲載する Yahoo! はコロナ対策禍を起こした共犯と言わざるを得ないでしょう。


「マスク着用は有効 どう緩和を進める」と書いた Yahoo!

  忽那氏が『Yahoo! 個人』に投稿した内容は Yahoo! がトップページに「マスク着用は有効 どう緩和を進める」のタイトルで掲載しています。

  問題は「忽那氏の『マスク着用』への見解が変わっていること」です。この事実を無視して(アクセス数が多い)トップページに掲載した Yahoo! の責任は問われなければならないでしょう。


「高いマスク着用率とワクチン接種率でも感染拡大の理由」を『ハイブリッド免疫』に求めた忽那氏

  2022年2月から3月にかけてピークを向けたオミクロン株による感染拡大では “感染症の専門家” にとって厳しい現実が突き付けられました。

  なぜなら、『マスク着用率とワクチン接種率が高い日本』が人口あたりの新規陽性者数が世界最悪を記録してしまったからです。

  これは「専門家が推奨した対策は無意味」だったことを示唆します。それだと忽那氏のような感染症の専門家は “お払い箱” となるため、「『ハイブリッド免疫』がないことが理由」と苦し紛れの弁明をしました。

  しかし、『ハイブリッド免疫』で説明しようとすると “日本よりもワクチン接種率が高くて既存の新型コロナ陽性反応者数が多い韓国” で2022年夏にも感染拡大が起きていた現実と矛盾するのは過去記事で言及済みです。

  また、欧米の主要国は今夏(2022年夏)の時点でマスク着用やワクチンの追加接種などの感染対策は止めているにも関わらず、感染状況は問題になりませんでした。


『Yahoo! 個人に投稿された忽那氏の記事で主張されている内容』をファクトチェックすべき

  Yahoo! は『日本ファクトチェックセンター』に資金拠出をすると表明したのですから、『Yahoo! 個人に投稿された忽那氏の記事で主張されている内容』をファクトチェックの対象にすべきです。

  忽那氏は2022年10月に投稿した記事で「マスク着用は有効と主張したこと」は事実ですが、約2ヶ月前の記事では「マスク着用とワクチン接種では感染拡大が起きる(ので『ハイブリッド免疫』が決め手)」と主張しているのです。

  したがって、Yahoo! はより重要である「忽那氏が主張するマスク着用には効果があるのか」のファクトチェックに乗り出すべきです。

  『ハイブリッド免疫』の考え方を支持するなら、「マスク着用には効果がない」と認めているも同然です。「ハイブリッド免疫の考え方は間違い」と立場を変えた場合は「間違った内容の記事が訂正もなく放置されている」ことになります。

  『Yahoo! 個人』に掲載された主張内容が客観的事実に基づくのかを確認する責務は Yahoo! にあるはずですし、“Yahoo! のトップページ” に掲載した記事に矛盾があるのは深刻な問題なのではないでしょうか。