日本がワクチン接種先行国に追い付いたことで接種推進派の医師が異口同音に「4回目接種は慎重に」と主張を転換

  新型コロナワクチン接種を積極的に推進して来た医師が4回目接種に対しては「慎重に」と真逆の主張を展開しています。

  ワクチン接種で得られる効果は「2022年初頭から行われている3回目接種」と同じなのですから、接種推進派が異口同音に主張を変えたことは驚きです。その理由は日本が『ワクチン接種先行国』に追い付いてしまったからでしょう。

  それによって、海外のワクチン接種先行国から『接種効果を語る論文』が発表されなくなり、「日本国民にワクチン接種をすべき」と求める際に利用していた根拠を失うことになったからです。


ブースター接種を積極推奨するも、4回目接種には慎重な見解に転じた医師

  4回目接種に対して慎重な立場に転じた1人が “ファイザー社の広告塔” でもある忽那賢志氏です。

  忽那氏は「ブースター接種でオミクロン株の感染拡大を防ごう」と主張し、年末・年始に大阪府内にある高齢者施設に出向いてブースター接種を行うほどの力の入れようでした。

  その立場が180度変わったことは記録されるべきでしょう。

  また、年始の時点で「さっさと3回目接種をさせろ」と政府の対応に文句を言っていた知念実希人氏は「4回目接種を5月からできるよう準備を進める」との政府方針には慎重です。

  手を洗う救急医こと木下喬弘氏も4回目接種には慎重です。

  「つべこべ言わずに打て」や「努力義務」などワクチン接種を半強制的に進めて来た経歴を持つ3氏が4回目接種には消極的になったのです。3回目接種と4回目接種で得られる効果は何がどう違うのかを説明する責務が彼らにはあると言えるでしょう。


日本がワクチン接種先行国に追い付き、『接種効果を語る論文』が発表されなくなったことは痛手

  ワクチン接種推進派が4回目接種に対して慎重な見解を述べるようになったのは「接種を勧める根拠として用いていた『論文』が入手できなくなったから」でしょう。

  日本は『ワクチン接種先行国』ではなかったため、“ワクチン接種先行国だった欧米の主要国” から発表される『接種効果を語る論文』から都合の良い部分だけを切り取って「ワクチン接種で集団免疫を作ればコロナ禍は終わる」と主張して来ました。

  しかし、欧米の主要国ではほとんどが『ウィズ・コロナ路線』への転換を宣言。日本の3回目接種完了率はアメリカを上回り、日本は『ワクチン接種先行国』の仲間入りを果たしてしまったのです。

  その結果、ワクチン接種推進派は思わぬ逆風に見舞われてしまいました。なぜなら、『4回目接種の効果を語る論文』が欧米の主要国から発表されない状況になったからです。

  “論文から都合の良い部分だけを切り取って強調して来た接種推進派” は「接種を推奨しようにも根拠となる『論文』の用意ができない」のです。だから、3回目接種まで主張内容との矛盾を無視してでも「慎重になるべき」と主張しているのでしょう。


「抗体価が高いので効果がある」との3回目接種を推した際の主張はどこへ?

  上述の3氏が3回目接種を推した際の主張となっていたのは「抗体価が高い」という点です。

  しかし、「『中国・武漢で発見された初期株』に合わせて生成された新型コロナワクチンの抗体価が高いだけでは意味がない」との指摘はデルタ株などの変異株が発見された昨夏の時点から存在していました。

  イスラエルは昨夏のデルタ株による感染拡大期に「3回目接種」を行い、今年初頭のオミクロン株による感染拡大期には「4回目接種」を行いました。しかし、どちらも接種で思わしい結果は得られてません。

  ワクチン接種推進派は反論に窮する不都合な現実から逃げているだけと言えるでしょう。


3回目接種が日本よりも格段に進んでいた韓国で感染拡大が深刻だった理由を説明すべき

  また、ワクチン接種推進派の医師が存在を抹消している国は韓国でしょう。なぜなら、日本よりも3回目接種率が高い状況でオミクロン株の感染拡大による甚大な被害が出ているからです。

  “3回目接種がそれほど進んでいない状態” でオミクロン株による感染拡大に見舞われた日本では「ピーク時に1日あたり約250人のコロナ死」が報告されました。これが接種推進派が3回目接種を促す理由になったことは容易に想像できます。

  しかし、“60歳以上の3回目接種率が1月中旬に 80% を超えていた韓国” ではオミクロン株による感染拡大で「1日あたり約400人のコロナ死」が報告されているのです。

  韓国の人口は日本の半分弱ですから、日本の人口に換算すると「1日あたり900人ほどのコロナ死」に相当します。

  『交互接種』などワクチン接種推進派が主張していた内容は「韓国の感染状況」が反例になっているのです。この事実に対する合理的な説明ができない医師免許保有者の主張に耳を傾ける必要がないことは言うまでもないでしょう。



  日本のワクチン接種推進派は「海外で発表された論文を持ち出して接種の有効性を訴えること」には熱心でしたが、「日本国内での感染状況からワクチン接種効果による有効性の裏付け作業」にはほぼ無関心でした。

  要するに、誰かが提示した「ワクチンは有効だ」との主張に付和雷同していただけです。批判は「(医師免許を持たない)素人は黙ってろ」や「論文で主張しろ」で封殺して来たのですから、現状で4回目接種を推してしまうとブーメランになるのは火を見るよりも明らかです。

  ワクチン接種推進派の医師は現役世代や若者にワクチン接種による副反応や心筋炎などの副作用をもたらした “共犯” なのです。逃げ得を許すと『ワクチン不審』の元凶となるため、責任を取らせる必要があるのではないでしょうか。