「子供への新型コロナワクチン接種で自然免疫が破壊される」との論文が NEJM に掲載される
『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)』に「新型コロナワクチン接種で自然免疫が破壊されている」と主張する論文が掲載されています。
Effects of Vaccination and Previous Infection on Omicron Infections in Children
“NEJM に掲載される論文” は日本で新型コロナ対策を訴える医療関係者が根拠として持ち出しています。「新型コロナワクチンのマイナス面は無視できない」との論文が掲載されたのですから、真摯に対応する必要があるでしょう。
なぜなら、この論文で「日本でのオミクロン株による感染拡大への説明」ができてしまうからです。
NEJM に掲載された論文の概要
論文の対象となったのはアメリカ・ノースカロライナ州です。
- 対象者: 5歳から11歳の子供たち88万7193人
- ワクチン接種者: 27万3157人(30.8%)
- 要件: 少なくとも1回以上の接種歴
- 期間: 2021年11月1日〜2022年6月3日
- コロナ陽性反応者: 19万3346人
- 期間: 2020年3月11日〜2022年6月3日
- ワクチン接種者: 27万3157人(30.8%)
問題視されるべきは「2021年11月にワクチン接種をした対称群が5ヶ月後には効果がマイナスになっていること」です。
また、チャートBでは “新型コロナに感染して自然免疫を持つワクチン接種者” にもマイナス効果が現れている事実が示されています。“自然免疫を持つ者” が “自然免疫を持たない者” よりも感染しやすいことは考えにくいため、驚きを禁じ得ないでしょう。
ワクチン未接種者は「新型コロナ感染によって得た自然免疫」が防御力として機能している一方で、ワクチン接種歴保有者は感染による自然免疫を保持していたとしても防御力が「マイナス」である事実は無視できるものではないからです。
ワクチン接種率の高い日本(や韓国)で「オミクロン株の感染拡大が深刻だった理由」の説明が付く
新型コロナワクチンが「5ヶ月後から感染抑止力が逆に働く(=感染しやすくなる)」との論文で日本や韓国などでオミクロン株による感染拡大が欧米よりも深刻だった理由が説明できます。
忽那賢志氏など一部の専門家は「『ハイブリッド免疫』がオミクロン株による感染拡大を防いだ」と主張していますが、それでは “ワクチン接種率が低く新型コロナによる感染者数も少ないインドや南アフリカ” で感染拡大を免れたことを説明できません。
ワクチン接種率の高い日本や韓国が欧米よりも深刻なオミクロン株(BA.1 や BA.5 による)感染拡大に見舞われたのです。
上述の論文では「自然免疫をも阻害する(可能性がデータで示されている)」と主張しており、「本来なら自然免疫で感染に抗えたはずの人が新型コロナワクチンの効果切れによるマイナス作用で陽性反応を示す」というシナリオは否定できないからです。
少なくとも新型コロナによる重症化率が 0.01% を下回っている若年層に新型コロナワクチン接種を求める合理性はありません。また、高齢者へのワクチン接種を現役世代や将来世代の負担で行うことも問題です。
新型コロナ対策による恩恵を得ているのは高齢者ですし、応益負担を求めるべきでしょう。ワクチン接種は医療関係者にとって “オイシイ医療行為” ですからポジショントークを鵜呑みにしないよう注意が必要です。