新型コロナワクチンの年齢階級別3回目接種率 (2022年4月25日発表分)

  首相官邸が毎週月曜日に発表している新型コロナワクチンの接種状況が4月25日にも更新されていましたので、年齢階級別の3回目接種率が公開された4月11日時点からの積み上げ分などを紹介いたします。

  年齢階級別の3回目接種率などは以下のとおりです。


新型コロナワクチンの年齢階級別接種率

  この2週間で3回目接種率が最も上昇したのは50代で +10%。40代や60代前半は「+10% 弱」を記録し、20代や30代の若者層は「+6%」でした。

  河野太郎氏は「3回目までは接種を」と主張していますが、高齢者層では「2回目接種率から10ポイント減」でした。これが若年層でどうなるかが注目点と言えるでしょう。


大阪府から報告された新型コロナワクチン接種率と死者・重症者の関係

  なお、広島県などから新型コロナワクチン接種歴の有無による死者や重症者に差異が厚労省・アドバイザリーボードから報告されていましたが、4月20日に行われた第81回・新型コロナ感染対策アドバイザリーボードでは大阪府からも報告(PDF)されています。

  『ワクチン接種歴不明』を『ワクチン未接種』と合算するという “あり得ない統計処理” をしているものの、その不正統計でもワクチン接種効果は微妙な状況です。

  • 大阪府の60代以上における症例数(2022年3月)
    • 新規重症者数(重症化率)
      • 3回接種済: 12人(0.3%)
      • 2回以下の接種: 30人(0.6%)
      • 未接種 or 不明: 78人(1.0%)
    • 死者(致死率)
      • 3回接種済: 26人(0.7%)
      • 2回以下の接種: 67人(1.3%)
      • 未接種 or 不明: 171人(2.2%)

  ワクチン接種歴が確認できなかった陽性者を『ワクチン未接種』と計上しても50代以下では重症化率や致死率に有意差を示せないのです。これでは3回目接種率が伸び悩むのは必然でしょう。

  しかも、『ワクチン未接種』の数字には「実際にはワクチン接種をしているものの行政が確認できなかった陽性者」が含まれているのです。

  そもそも新型ワクチン接種の対象年齢外である「未就学児」が『ワクチン未接種または不明』の項目でカウントされたデータが示されているのです。問題の指摘ができない時点で「行政には正しい情報を得る能力がない」と批判されても止むを得ないと思われます。