「ワクチンの効果は1年は持つ」と主張していた河野太郎氏に「3回目接種までの間隔は原則8ヶ月は間違い」と批判する資格はない

  河野太郎氏が「新型コロナワクチンの3回目接種までの感覚を『原則8ヶ月』としたことは完全に厚労省の間違い」と TBS の番組で発言したことを朝日新聞が報じています。

  しかし、河野氏にそのように批判する資格はありません。なぜなら、河野氏は「新型コロナワクチンの接種効果は1年は持つ」と繰り返し主張していたからです。

  批判をする前に “ワクチン接種担当大臣時代に振りまいたデマ” を訂正しなければならないでしょう。


「1年は持つ。3回目は1年後のデータ分析して判断すべき」

  河野太郎氏は2021年6月20日の時点で「新型コロナワクチンの接種効果は1年は持つ」と主張し、“閣内不一致” を起こしています。(翌日に官房長官が会見で河野氏の見解を「長期の有効性データは十分に得られていない」と否定

  ワクチンの有効期間は「ファイザー製もモデルナ製も1年は持つ」との見解を説明。英政府などが検討している3回目の接種の必要性については、2回目を終えてから1年後のデータを分析して判断すべきだとした。

  接種効果を「少なくとも1年」と見積もり、12歳以上は夏休み中に接種すべきと推奨していました。

  若者の重症化率は “最初から” 1% を大きく下回る水準でしたし、イスラエルの事例から『魔の2週間』が指摘されるなど懸念はありました。『こびナビ』の主張を鵜呑みにして「ワクチン接種」を行なったのです。

  この事実が消えることはないでしょう。


はじめしゃちょーとの動画でも主張

  河野太郎氏は2021年6月24日に収録された『はじめしゃちょー』との対談でも新型コロナワクチンの有効性に対する同様の主張を行っています。

  動画のテロップは「可能性」の文言を駆使することで『断定』は避けていますが、河野氏の主張根拠は『こびナビ』の “受け売り” です。その大部分は否定された現実を突きつけられたからには方針転換をしなければならないでしょう。


2021年8月1日の時点でも「ワクチンの接種効果は1年ほど持続する」と主張

  河野氏の主張内容が致命的なのは2021年8月1日の時点でも「新型コロナワクチンの接種効果は1年ほどは持続する」と主張している点です。

  河野氏は、どちらも「だいたい1年くらいは効果が持続する。今年2回打った人は来年は1回でいい」と述べた。ワクチンの効果を継続するには、3回目の接種が必要との認識を示したものだ。

  2021年8月初旬の時点で “2回目接種を終えていたイスラエル” はデルタ株による感染拡大に見舞われており、河野氏の『ワクチン接種効果は1年ほど持続』は否定されていました。

  それに河野氏は「今年2回打った人は来年は1回で良い」とも主張しているのです。

  大臣が「接種効果は1年は持つ」と断言したのですから、役所が「3回目接種は8ヶ月後から」としても問題はないでしょう。これを批判するのであれば、まずは自らが昨夏に行なった主張との辻褄を合わせることが必要なのではないでしょうか。