人口動態統計速報(2022年2月): 過去2年分の超過生存分を “清算” する月間死者数が報告される

  厚生労働省が人口動態統計・速報の2022年2月分を発表していましたので紹介いたします。

  少子化の日本で出生数が「前年同月とほぼ同数」はポジティブに感じられますが、2021年2月の出生数は「推計・低位に近い数値」でした。そのため、少子化の進行は加速したままであることに変わりありません。

  一方、2022年2月分の死者数は『推計・高位を上回る数値」が報告されました。

  ただ、2020年は “記録的な暖冬” で2021年は “暖冬”今年は “厳冬” でした。死者数は冬季の方が多くなるため、気候を念頭に置いておく必要があるでしょう。


出生数(2022年2月・人口動態統計速報)

  2022年2月の出生数は速報値で5万9356人でした。この数値は昨年の5万9789人と「同水準」ではあるものの、昨年の数値は『将来推計人口の低位』に落ち込んだものでした。

  したがって、コロナ対策によって人口減少が加速してしまったことは否めません。

  2022年の年間出生数が80万人を切ることが現実味を帯びており、その原因である『コロナ対策』を継続した政府および専門家の責任は問われなければならないでしょう。


死者数(2022年2月・人口動態統計速報)

  2022年2月の死者数は速報値で13万8474人と前年同月より1万9490人( +16.4% )の増加を記録しました。

  新型コロナの恐怖を煽りたい一部の人々は「オミクロン株の感染拡大が原因」と主張することでしょう。しかし、それは思い止まらなければなりません。なぜなら、気象条件が大きく影響している可能性が高いからです。

人口動態統計で報告された2月分の死者数

  日本では2020年と2021年の冬季における死者数は『将来推計人口の死亡・低位』ほどの少なさでした。その原因として考えられるのが「気象」です。

  気象庁が「2020年は記録的暖冬」、「2021年は暖冬」と報告しているからです。

  中国との往来が活発で日本国内に新型コロナが容易に侵入していたであろう2020年2月までの死者数が『将来推計人口の死亡・低位』よりも低かったのです。また、暖冬だった2021年冬季の死者数も低水準でした。

  一方、寒さが厳しかった2021年12月から2022年2月までの死者数は例年を上回る水準だったのです。2020年と2021年2月は『将来推計人口の死亡・中位』より6000人ほど少なく、2022年2月は1万2000人多い状況です。

  これは死者数が “清算” されたに過ぎません。新型コロナの恐怖を煽る要素として用いると逆効果になることでしょう。