ブースター分のワクチン確保を行なった河野太郎・元ワクチン相、「3回目までは若者も積極的に接種を」と主張

  自民党の河野太郎氏がフジテレビの番組で「若者の3回目までは接触的に接種すべき」と呼びかけたとの記事が Yahoo! に掲載されています。

  そもそも健康な若者がワクチン接種で得られる効果は薄く、オミクロン株に関しては未接種でも40代以下だと脅威はないのです。この状況で河野氏が若者に3回目接種を呼びかける理由は「河野氏が3回目接種用のワクチン確保を進めた政府の責任者」だからでしょう。


3回目接種用のワクチン購入を決定した際のワクチン担当相は河野太郎氏

  思い出すべきは2021年8月です。当時、ワクチン接種担当相だった河野太郎氏は日本テレビの取材に対し、ブースター接種に関して以下の見解を述べています。

  ファイザーともブースター分の供給についての合意はできています。合意の内容を発表するには、双方合意をした上で発表しようということになっていますので、近々、どこかの段階で内容についてもお示しをできると思います。ですから、今年、ファイザー・モデルナを打った方にブースターが必要ならば、もう来年分は確保できています。今年打たれた全ての方の分のブースターは来年、確保しております。

  河野氏は「ワクチンの接種効果は1年は持つ」と『こびナビ』のセールストークを鵜呑みにした見解に基づき接種を推奨するも、“2回接種済のイスラエル” が8月に「2年連続の感染拡大」をしたことで苦しい立場にありました。

  だから、「ブースター接種をすれば感染拡大は防げる」との希望的憶測に基づき接種を敢行する『イスラエルの方針』を何も考えずに追従したのでしょう。これが問題の根源です。


“重症化しない若者” には当初からワクチン接種は不要だった

  そもそも若者は初期の段階から新型コロナワクチンは不要です。理由は「新型コロナに罹患しても重症化するケースが稀」だからです。

  新規重症者数を発表している大阪府での『アルファ株による第4波』から『オミクロン株による第6波』までの年齢階級別の新規重症者数は以下のとおりです。

  「感染予防効果がある」と主張したのは『こびナビ』などワクチン接種積極推進派だけです。厚労省は「感染予防効果は確認できていない」と主張しています。

  それに世界中のどの国からも「新型コロナワクチンで感染予防効果が得られた」との『論文』や『現実世界での実証データ』は報告されなかったのです。

  また、変異するたびに弱毒化するウイルスの特性は新型コロナでも見られました。しかも、オミクロン株に至っては40代以下なら新型コロナワクチン未接種でも重症化するケースは稀とアドバイザリーボードの資料(PDF)で示されているのです。

  この状況で「若者も3回目までは接種すべき」と訴えても効果はありません。「何か裏がある」と不審がられるからです。


「ワクチンの費用対効果」に世間の目が向くことは不都合

  河野氏や『こびナビ』の主張と歩調を合わせていた人々が異口同音に「3回目接種まではすべき」と主張している理由は費用対効果に疑念が持たれているからです。

  財務省の財政制度分科会で「費用対効果を考えるべき」と具体的に批判(PDF)されているのです。「総人口 x 接種回数を大きく上回る購入」を促したのが河野氏であり、『こびナビ』の論調に賛同した人々なのです。

  このままでは世間の批判を一身に浴びることになる訳ですから、まずは「3回目接種分を消化 するため」の詭弁を展開することでしょう。なぜなら、4回目接種分の購入に関しては堀内・前ワクチン 担当相に責任転嫁できるからです。



  1億2000万回分の新型コロナワクチン(ファイザー製)の購入が決まった際のワクチン接種担当相が河野太郎氏だったのです。ブースター接種が低調だと困るのは河野氏であって、オミクロン株の罹患でも重症化しない40代以下の人々ではありません

  政治家としての保身のために「若者への3回目接種」を推奨しているだけなのです。河野氏と同じ論調の医師は『こびナビ』の主張に賛同していた過去を確認できるでしょう。在庫処分に協力する必要がないことを知っておいて損はないはずです。