高齢者が屋内で「勝つぞ!」とコールしても問題ないのだから、合唱など子供への制限を解除すべきだ

  自民党が公式ツイッターで「今夏の参院選での必勝を目指して勝つぞ!のコールを行なった」と報告しています。これはダブルスタンダートと言わざるを得ないでしょう。なぜなら、政治的強者には「自由」が与えられているからです。


学校行事には自粛を求め、不要不急の政治集会は通常開催する矛盾

  新型コロナの感染拡大を防ぐための行動制限は茶番と言わざるを得ません。自民党は党本部で参院選に向けた決起集会を行なっていますし、13日に投開票が行われた石川県知事選でも同様です。

  前者は屋内で「勝つぞ!」とのコールが行われ、後者は「万歳三唱」が行われています。共通点は「参加者が政治強者の高齢者」であることでしょう。

  『今夏の参院選を見据えた党大会』や『開票結果を見守る集会』は不要不急です。にも関わらず、政治強者の機嫌を損ねないために普段どおり実施しているのです。

  その一方で “新型コロナに罹患しても発症・重症化のリスクが少ない子供たち” の行動は制限されたままです。これでは『コロナ対策禍』が続くことになるのですから、事態を是正する必要があると言わざるを得ないでしょう。


インフルエンザで10代以下は毎年70人が死亡する現実を無視するのは問題

  新型コロナ対策が継続されることで補助金や対策費を受け取る立場にいる人物は「命を守るために基本的な対策の継続を」を訴えるでしょう。しかし、そのように主張する人々はインフルエンザなど他の疾病との比較を嫌います。

  その理由は「新型コロナの問題は政治」だからです。

  3月2日に行われた第74回・新型コロナ感染対策アドバイザリーボードに提出された資料(PDF)によりますと、インフルエンザで10代以下は毎年70人前後が死亡しています。

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  10歳未満は「毎年50人」が、10代では「毎年20人」がインフルエンザで亡くなっていたのです。

  一方で新型コロナによる未成年や子供の死者はその水準を大きく下回っています。インフルエンザが感染爆発を起こしても社会を止めなかったにも関わらず、新型コロナでは「高齢者のため」に社会を止めて教育や経済に悪影響を及ぼす有様です。

  この矛盾を合理的に説明することは困難でしょう。なぜなら、政府が守ろうとしている命の対象が「高齢者の命」である現実が浮き彫りとなったからです。



  高齢者が屋内で「勝つぞ!」とのコールを行なって問題がないなら、新型コロナ罹患時に発症・重症化のリスクが低い子供(や若者)も同様の行為をして何も問題はないはずです。

  合唱や合奏への制限は解除すべきですし、黙食やマスク着用の要請も撤回すべきでしょう。欧米では「新型コロナは季節性インフルエンザと同じ」と見なした『ウィズ・コロナ路線』が主流となりました。

  それを否定するだけの科学的根拠を日本の専門家は示すことができていないのですから現実を受け入れた対策に日本も修正すべきではのではないでしょうか。