「新型コロナワクチンを2回接種しても家族に簡単にうつす」との研究結果がイギリスで明らかに

 BBC によりますと、「新型コロナワクチン接種を2回したとしても感染して同居人にうつすのは未接種者と変わらない」との調査結果が示されたとのことです。

 「あなたの大切な人のためにワクチン接種をしましょう」とのキャンペーンは梯子が外されることになってしまいました。

 

BBC が報じた記事の内容

 BBC が報じた記事の内容は以下のものです。

  • ワクチンを2回接種した人は未接種の人に比べ、デルタ変異株への感染リスクが低いものの、それでもまだ相当のリスクがある
  • 2回接種者と未接種の人では、他人への伝染力では違いがみられない
  • ワクチンを接種した人は、より早く感染状態を解消できる。しかし、ピーク時(伝染力が最も強い時期)のウイルス量は未接種の人と同程度
  • いまだ家庭内で簡単に新型ウイルスがうつるのは、これが原因かもしれない

 要するに「ワクチン接種は『新型コロナ罹患時に重症化しにくい若者の免疫力』を一時的に手に入れるだけ」との “冷めた見方” がイギリスでの研究結果で示されたと言えるでしょう。

 

“感染リスクが高い高齢者” を中心にワクチン接種をすれば良いだけのこと

 新型コロナワクチンを接種することで得られるメリットが大きいのは高齢者です。なぜなら、10月20日に行われた第56回の厚労省・新型コロナ感染対策アドバイザリーボードで以下の資料(PDF)が示されているからです。

年齢別の感染性リスク

 感染性リスクが高いのは高齢者であり、ウイルスの排出量が多いのも高齢者です。

 「ワクチン接種でより早く感染状態を解消できる」のであれば、接種すべきは高齢者でしょう。新型コロナ罹患時の重症化も抑制しているはずですし、重症化リスクがゼロ同然の若者や子供たちに接種を呼びかけるのは非合理的と言わざるを得ません。

 

「(新型コロナワクチンは)あなたとあなたの大切な人を守る」との根拠は否定されたに等しい

 イギリスでの研究結果は日本政府にとって不都合なものでしょう。「新型コロナワクチンはあなたとあなたの大切な人を守る」と啓発してワクチン接種を呼びかけているからです。

 『2回目接種者』でもデルタ株に感染した場合は「『未接種者』と同等の伝染力」があるのです。

 「ワクチン接種であなたの大切な人を守れる」と主張するなら、イギリスから報告された研究結果への反証を日本政府またはアドバイザリーボードの専門家が行わなければなりません。

 それをせずにワクチン接種を訴えるのは非科学的です。“罹患者の大部分が医療による介入がなくとも自然に治癒する疾病” で『全国民を対象にしたワクチン接種運動』をすれば医療業界は大いに潤うことでしょう。

 新型コロナワクチンの効果を主張するなら、少なくとも費用対効果を示すべきです。日本の専門家がそれを公表していない事実は異様と言わざるを得ないのではないでしょうか。