4類感染症に “指定済み” の『サル痘』への警戒強化はナンセンス、コロナ前と水際対策を継続すれば良い

  読売新聞が「オミクロン株の感染拡大を契機に行っていた入国制限を緩和することで入国者数が増えるため、サル痘への警戒強化が行われている」と報じています。

  この対応はナンセンスでしょう。サル痘は4類感染症に指定済みであり、水際対策を以前よりも強化する必要性は薄いからです。

  『コロナ前に採られていた水際対策を』継続すれば十分なのです。ウクライナからの避難民が連れて来たペットのために狂犬病の検疫を免除するなどの “愚行” に走らなければ問題にはならないでしょう。


狂犬病やジカ熱と同じ4類感染症に分類済みのサル痘で煽るのはナンセンス

  まず、サル痘は厚労省が4類感染症に指定済みです。

  感染症法におけるサル痘の分類は『狂犬病』や『ジカ熱』などと同じです。サル痘の主な感染経路が「接触感染や飛沫感染」とされていることから、新型コロナの恐怖を煽ることで経済的恩恵を得た人々が “二匹目のドジョウ” を狙うことは不思議ではありません。

  ただ、新型コロナを「100年に1度のパンデミック」などと大げさに騒ぎ過ぎた専門家の存在はマイナスに作用することでしょう。


ウクライナからの避難民のために検疫を緩和した行政を批判しなかったメディアに「水際対策を怠るな」と言う資格はない

  読売新聞は6月2日付の社説で「サル痘と肝炎 情報収集と水際対策を怠るな」と主張しています。

  しかし、その主張をする資格があるのは「ウクライナからの避難民が連れて来たペットのために狂犬病の検疫期間を特例免除しようとした農水省の対応を批判した個人や組織」に限られます。

  なぜなら、農水省はテレビ朝日や朝日新聞が騒いだことを受けて4類感染症に分類されている『狂犬病』の検疫を「不要」としたのです。これが通用するのですから、同じく4類感染症のサル痘に対する水際対策も不要となるはずです。

  サル痘と同じカテゴリーには「(リオ五輪の際に話題になった)ジカ熱」や「(キツネが感染源となる)エキノコックス」もあるのです。煽ることで注目を集めたい一部のマスコミや専門家の姿勢は批判されるべきでしょう。