【大阪府】オミクロン株による重症化率は “重症化しやすい高齢者層” でも 1% を下回る

  オミクロン株による罹患での重症化率にスポットが当たりつつあるため、新規重症者数を発表している大阪府からの報告数を基に『過去の変異株による重症化率』や『オミクロン株による重症化率』をグラフ化しましたので紹介いたします。

  アルファ株やデルタ株など過去の感染拡大時に重症化率が最大だった70代でも『オミクロン株での重症化率』は 1% を下回る水準となっています。


オミクロン株による重症化率

  「感染者が増えると(重症化率が低くても)重症者は増える」と煽る人物がいますが、オミクロン株の感染拡大では “いずれの年齢階級層” においても重症化率は 1% 未満です。

  これで医療逼迫が生じるのであれば、「医療資源の配分を根本的な部分で間違えている」に過ぎません。『医療業界の判断ミス』を世間が(経済活動の自粛などの形で)尻拭いをすることは論外と言わざるを得ないでしょう。


過去の感染拡大時の新規重症者との比較

  割合だけでは「過去最大を記録した新規陽性者数が重症者を隠すことになっている」と(データを確認せずに)批判する人が現れることでしょう。

  大阪府で1月16日から22日に報告された『新規重症者数』は「18名」でした。デルタ株の感染拡大が始まった2021年7月末の1週間では「23名」です。(ピークは9月5日から11日での161名)

  「オミクロン株の感染拡大は1月末には収束へと転じる」ことが有力視され、重症化率は各年齢層で 1% を下回っています。したがって、1週間に報告される新規重症者数のピークは「50人前後」に留まると考えられます。

新型コロナの新規重症者数

  また、重症者の中心は高齢者になるでしょう。

  デルタ株による感染拡大が起きた時のように40代や50代からも重症者は報告されていますが、希望者へのワクチン接種は完了済みです。したがって、年齢階級別の新規重症者報告数は「ワクチン接種前と同じ割合」に収束すると思われます。


大阪府から報告された重症化率(7日間平均)

  最後に各年齢層での重症化率(7日平均値)は以下のとおりです。

  高齢者はデルタ株による感染拡大が起きた第5波の時点で(ワクチン接種が進んでいたものの)重症化率は 3〜5% でした。それがオミクロン株による第6波では 0.2〜0.6% ほどなのです。

  “新型コロナ罹患時に重症化のリスクが高い高齢者” でも重症化率は 1% 未満です。この事実が報告症例というデータで示されているにも関わらず、「国民の生命や健康を損なう恐れがある」とするのは『ゼロリスク思考』以外の何物でもありません。

  政治家は過剰対策を講じた責任を、専門家は過剰対策を提言した責任を負わなければならないのではないでしょうか。