【ドイツ】 デルタ株による感染拡大は収束に向かうもオミクロン株による感染拡大が始まる

  デルタ株による感染拡大が起きているドイツでの新型コロナの状況を当局の発表を基にグラフ化しましたので紹介いたします。

  『死者数』は昨年の同時期より200人ほど少ない水準で推移しています。ただ、『デルタ株』から『オミクロン株』への置き換わりが進んでおり、新規陽性者数がどう変化するかが注目点になるでしょう。


ドイツでの新型コロナによる死者数(7日間平均)

  ドイツでの新型コロナによる死者数は「2021年11月は昨年度と同水準」でした。差が生じたのは12月に入ってからで、2021年は「1日あたり400人」で止まり、減少傾向に入っています。

  2020年12月末は7日間平均で死者数が600人超でしたから、「被害は軽微で済んだ」と言えるでしょう。


新型コロナによる死者数のイギリスとの比較

  なお、2021年12月にドイツで猛威を振るっている新型コロナは『デルタ株』であり、『オミクロン株』による感染拡大が起きているイギリスと『人口あたりの新型コロナによる死者数』を比較すると以下のようになります。

  ドイツでは11月中旬に『人口あたりの死者数』がイギリスを上回りました。

  イギリスは『オミクロン株』による感染拡大で新規陽性者数は過去最多を記録したものの、『12月に報告された死者数』は「11月よりも少ない水準」です。この報告された事実を “冷静に” 受け止める必要があるはずです。


北西部から『オミクロン株』の感染が広がっているドイツ

  ちなみにドイツでは北西部から『オミクロン株』への置き換わりが始まっています。ドイツ全体でも『オミクロン株』が全体の陽性者数に占める割合が増えていることが読み取れます。

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  2021年12月23日時点(PDF)での『オミクロン株』が陽性者数に占める割合は下図のとおりです。

2021年12月23日時点

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  割合が高いのはブレーメン(21%)ハンブルグ(12.4%)でした。それが12月30日時点(PDF)には次のように変化しています。

2021年12月30日時点

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  ブレーメンは 64.7%、ハンブルグは 41.2% にまで高まっています。旧西ドイツの地域では『オミクロン株』が占める割合が 20% を超えており、今後はドイツ全土で『オミクロン株』による感染がメインになるでしょう。

  その際に「(新規陽性者数がイギリスなどのように)過去最高を記録するのか」が注目点の1つです。

  死者数が増えなければ新規陽性者数で騒ぐ必要はありません。ドイツと同じ傾向は韓国でも確認できます。これらの国の感染状況を確認する価値もあると思われます。