「(ファイザーの)3回目接種時の副反応は2回目より少し悪化」とワクチン分科会・副反応検討部会で示される

  年明けから3回目の接種(=ブースター接種)が予定されている新型コロナワクチンですが、その際の副作用は2回目と同程度であることが専門家会議で示されました。

  ただ、TBS が報じているように「『脇の下の痛み』や『リンパ節症』は2回目接種時よりも発症の割合が高くなる」と言及されていま す。したがって、副反応全体では2回目よりも少し重くなるでしょう。


12月24日に開催された専門家会議で示された内容

  TBS が報じたニュースの求めたは12月24日(金)に行われた第74回ワクチン分科会副反応検討部会で報告された内容です。資料2(PDF)で「3回目接種時のコホート調査」が掲載されており、その中に記載があります。

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  3回目接種をされた被接種者のうち2回目接種の日誌記録がある1,048人の集計結果と比較し、副反応の状況は、2回目接種後とほぼ類似していた。なお、腋窩痛、リンパ節症(リンパ節腫脹)、リンパ節痛の頻度は2回目接種後に比べて3回目接種後の方が高かった。

  資料の『まとめ』に記述されている部分を TBS は引用してニュースにしました。

  「3回目接種時に起きる副反応の頻度は2回目接種と同程度」と9月頃から海外の調査で言及されており、日本国内で得られた調査も「概ねそのとおりになった」と言えるでしょう。


3回目接種時における主な副反応の発生割合

  ファイザー製の新型コロナワクチンの3回目接種を行なった際に生じる主な副反応の発生割合は以下のとおりです。

  基本的には「3回目接種時に生じる副反応は2回目と同程度」です。項目ごとに見ますと『腫脹』と『熱感』が3回目接種時に悪化しています。前者が4ポイント、後者は8ポイントの悪化でした。

  ワクチンを接種させることで恩恵を得る医療関係者は「3回目接種をすべき」と勧めるでしょうが、『オミクロン株への接種効果』は低下しているのです。その点に留意した上でブースター接種をするのかの判断を各個人が下す必要があるでしょう。


接種後30日以降に『有意な有効性』が喪失する “ブースター接種” に意味を見出すのは困難

  『こびナビ』の峰宗太郎氏は「オミクロンには効きにくい」とツイートしていますが、ブースター接種での問題点はそこではありません。

  ファイザー製の新型コロナワクチンでは「ブースター接種から30日後以降は『有意の有効性』がなくなり、90日を超過すれば有意にマイナス」であることが問題なのです。

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  論文で触れられている不都合な部分の言及を避け、「効きにくい」と無理筋な擁護を試みる姿勢は研究者として好ましくないものです。また、接種効果に疑問符が出ているブースター接種を熱望する知念実希人氏の姿勢を首を傾げざるを得ません。

  新型コロナワクチン接種は「接種する医師」や「特別の人員体制を敷く病院・クリニック」は “良い報酬” が得られるのですから、『有効性の乏しいブースター接種』であっても接種行為を推奨する医療従事者は現れることでしょう。

  「接種効果への疑問が生じているワクチンの接種を(最終的には現役世代や将来世代の負担となる)国費負担の形で推奨している人々はそれによる金銭的な恩恵を受ける立場にいる可能性が高い」と見なす必要があると思われます。