【南アフリカ】ハウテン州での実効再生産数が1を下回り、オミクロン株による感染拡大は収束へ (2021年12月18日時点)

  オミクロン株による感染拡大が発生した南アフリカでの新規陽性者数や死者数などの推移を当局の発表値を基にグラフ化しましたので紹介いたします。グラフ化の対象は「2021年12月18日まで」です。

  最大都市ヨハネスブルクのあるハウテン州では実効再生産数Rが1を下回り、収束の傾向を見せています。また、死者数は南アフリカ全土で低水準のままであり、「恐怖を煽ってワクチン接種を促したい界隈にとっては向かい風」と言えるでしょう。


南アフリカでの新型コロナの感染状況

2021年10月中旬以降の感染状況(≒オミクロン株)

  『12月12日発表分』は新規陽性者数が突き抜けているものの、ハウテン州においては『12日から18日までの1週間』では前週よりも少ない新規陽性者数となっています。

  南アフリカは「(ヨハネスブルクや首都プレトリアのある)ハウテン州が他地域の先行指標」としてデルタ株などが蔓延した際も機能しました。オミクロン株の感染も前例に習う可能性が高いと言えるでしょう。

  なお、ハウテン州での新型コロナによる死者数が「1日あたり20名ほど」にまで “上昇” したことを理由に煽る医療関係者がいますが、『デルタ株蔓延時の死者数』との比較を怠っていることが致命的です。

  オミクロン株による入院率や重症化率は「『デルタ株』よりも1桁少ない」と言える根拠が南アフリカから発表されており、これは事実として認めなければならないことでしょう。

2021年6月・7月の感染状況(≒デルタ株)

南アフリカ・ハウテン州での新型コロナの感染状況

  • Day-01
    • Omicron: 2021年11月1日
    • Delta: 2021年5月1日
  • Day-31
    • Omicron: 2021年12月1日
    • Delta: 2021年5月31日
  • Day-61
    • Delta: 2021年6月30日

  ハウテン州の新規陽性者数と実効再生産数Rに注目しますと、12月16日から「R < 1」となっています。『デルタ株』の感染拡大は「約2ヶ月に渡って続いた」のですから、オミクロン株は短期集中型と言えるでしょう。

  日本ではリバウンドを懸念する声が出ると思われますが、過去に蔓延した『ベータ株』や『デルタ株』によるリバウンドは南アフリカで起きていません

  したがって、懸念を示すのであれば『憶測や妄想』ではなく『根拠』を示す必要があるのは言うまでもないことです。「油断すると2週間後にはニューヨークのようになるぞ」との主張を繰り返しているだけに過ぎないのです。

  そのような煽りをする人を重用する限り、“コロナ対策禍” は続くことになるでしょう。