【イスラエル】 新型コロナの新規陽性者・重症者数・死者数などの推移(2021年11月15日時点)

  イスラエル保健省がダッシュボードで報告している新型コロナの新規陽性者数・重症者数・死者数などをグラフ化しましたので紹介いたします。

  グラフ化の対象は「2021年11月15日まで」です。

  『入院中の重症者数』と『死者数』が減少傾向が続いているものの、『1日あたりの新規陽性者数』は「500名弱」で下げ止まりつつあります。昨年は年末年始が感染拡大が起きているだけに状況を注視する価値はあると思われます。


重症者数の推移

  イスラエルでの『入院中の重症者数』は10月初旬から減少が開始11月15日の時点では141人となっています。9月は「700人ほどで推移」していましたから大きく改善したと言えるでしょう。

  気になる点としては「減少のペースが鈍化していること」です。去年は年末から感染拡大が起きているため、(ブースター接種が大方完了したとは言え)状況を注視する必要があると思われます。


死者数(7日間平均)の推移

  『死者数の7日間平均』は9月初旬のピーク時となり、9月下旬は「1日あたり20人」に低下。10月からは再び減少が始まり、11月に入ってからは「1日あたり5人未満」となっています。

  昨年に記録した『死者数の7日間平均』と比較すると「減少のペースは遅い」ものの、ピーク値を含めて数値は昨年を下回っています。そのため、「ワクチン接種による効果は高齢者や基礎疾患保有者を対象に期待できる」と言えるでしょう。


新規陽性者数と実効再生産数

  イスラエルでの感染状況を示す指標の中で最もネガティブなのが新規陽性者数です。

  実効再生算数Rは9月下旬から「R=0.7台で推移」し、新規陽性者は大きく減少しました。ただ、11月に入ってから新規陽性者数の減少ペースが鈍化して R=0.9 となっています。

  10月末からは東京や大阪でも R=1 に近づく “下げ止まり” を見せており、イスラエルは「1日あたりの新規陽性者数は 300〜400 人」が底値になる可能性があります。


  これから冬季を迎える北半球の国々では風邪が流行りやすくなるため、新型コロナも流行しやすい環境が整うことになります。陽性者だけで判断するのはナンセンスですし、重症者や死者数を基に合理的な対応をする必要があると思われます。