【大阪府】 新型コロナの重症化率および死者数(2021年10月2日時点)

  大阪府から報告された新型コロナ罹患による年齢別・重症化率や死者数をグラフ化しましたので紹介いたします。数値は大阪府の発表から算出したものです。

  2021年10月2日(土)までに報告された「重症化率」、「新規重症者数」、「死者数」などは以下のとおりです。


新型コロナによる年齢別・重症化率の推移(7日間平均)

  大阪府では9月下旬から「70代以上の高齢者の重症化率が上昇」しています。ただ、これは割合であり絶対数では別ですから騒ぎのネタとはなりません。

  他の世代では「横ばい」であり、40代の重症化率は「減少」しているからです。したがって、第5波は収束の局面にあると言えるでしょう。


新型コロナの新規重症者数

  『新規重症者数』は9月第1週にピークアウトしていることは明らかです。

  大阪府は毎週火曜日に『新規重症者数』が多く計上される傾向にありますが、これは「土日の報告が週明けの火曜日に反映されている」ことが大きな要因でしょう。

  『入院中の重症者数』を確認しても、9月9日のピーク(286名)から1ヶ月も経過しない内に115名にまで減少しています。新規重症者は少ない状況ですから100名を下回るのは時間の問題と言えるはずです。


新型コロナによる死亡日別の死者数

  大阪府での新型コロナ第5波が収束したと言える根拠は『死者数の推移』です。

  『死亡日別の死者数』は「9月7日の10名」がピーク。翌8日以降は死者数が減少傾向となっており、9月下旬では「5名弱」の状況が続いています。

  死者は『80歳以上の新規陽性者』と『入院中の重症者』から多く報告されますが、現状はどちらも激減中です。大阪府から報告される死者数が急増する要因は見当たらないため、「第5波は収束」と結論付けられることでしょう。


参考

  一部の医療関係者などが「第5波では若者の重症化が目立つ」などと煽っていましたが、それはデータから否定されました。

  今春の第4波と比較すると、第5波では70代と60代の重症化率は半減50代では 30% 減で、40代では第4波とほぼ同じだったからです。

  第5波では(重症化率を算出する際の分母に該当する)陽性者数が多かったため、“重症化した若者” を目にする機会が多かったのでしょう。「若者の重症化」を煽る人は「陽性反応は示したが重症化しなかった若者は眼中になかった」とカミングアウトしたに過ぎません。

  大阪府の発表データから導き出される結論に不満があるなら、他の自治体に「『新規重症者数』を公表すべき」と働きかけた上で確認を行うべきです。思い込みによる対策を行うことは弊害をもたらすだけと自覚する必要があるでしょう。