【大阪府】 新型コロナの新規陽性者数・重症化率・死者数など(2022年7月23日時点)

  大阪府から報告された新型コロナ罹患による年齢別・重症化率や死者数をグラフ化しましたので紹介いたします。数値は大阪府の発表から算出したものです。

  「新規陽性者数が過去最高を記録した」との煽り報道がメディアを通して行われていますが、これは重症者数や死者数が誤差の範囲に過ぎないて低位で推移していることが理由です。

  重症化率は最も大きい80歳以上で 0.3%、70代では 0.2% 弱です。若者や子供たちが重症化するリスクは 0.01% にも満たないため、数字を伏せて行動制限などを訴える医療関係者や政治家などの文言は受け流す必要があるでしょう。

  2022年7月23日(土)までに報告された「重症化率」、「新規重症者数」、「死者数」などは以下のとおりです。


新型コロナによる重症例

新型コロナによる年齢別・重症化率の推移(7日間平均)

  BA.5 に罹患した際に重症化する可能性が高いのは後期高齢者です。ただ、後期高齢者でも重症化率は 0.3% 弱であり、この数値は季節性インフルエンザの重症化率(0.79%)を下回る数値です。

  また、中年層以下では重症化率は 0.1% を下回ります。

  30代以下では(子供たちを含めて)重症化率は 0.01% 未満です。この事実を伏せた状態で「若者や子供も重症化する可能性がある」と “1つの例外的な症例” を根拠に不安を煽る医療関係者や行政の方針は厳しい批判にさらされるべきでしょう。

新型コロナ(≒ BA.5)による新規重症者数

  BA.5 に罹患で重症化が大阪府から報告されているのは70代以上の高齢者が中心です。

  『入院中の重症者数』は7月中旬から増加傾向に入り、7月23日時点で28名となりました。ただ、オミクロン株による第6波のピーク値(2022年2月21日時点)は285名でした。

  これで医療逼迫が起きるのであれば、医療側が医療資源の割り当てに失敗しただけです。その責任は医療業界のトップやオピニオン・リーダーらが負わなければならないことでしょう。

「高齢者が重症化しているのではない」とのデマを流す知念実希人氏

  大阪府から発表されているデータを理解できていない医療関係者の代表例が知念実希人氏でしょう。以下のツイートをしているからです。

  大阪府で重症化率が最も高いのが “ワクチン3回目接種済” の80歳以上です。重症化率 0.3% 弱が「そんなに重症化していない」のなら、重症化率が 0.003% の30代は「まず重症化しない」と断言して問題のない水準です。

  それに大阪府から報告されているクラスターは半分が高齢者施設です。(7月20日発表分:PDF

  入院または重症化する可能性が最も高く、クラスターの発生数も多い高齢者層に対する行動制限を行うことは「救える命を救う」という観点から妥当なことです。

  「新型コロナに罹患すると重症化する可能性がある」と脅したことで “医療介入が必要ない子供” が医療機関に殺到して医療機関がダウン寸前に追い込まれていることとは別問題です。こちらは知念氏自身が過去のツイートを省みる必要があるでしょう。


新型コロナでの死者数

  新型コロナによる『発表日別の死者数』は直近の数日で「1日あたり10人弱」にまで増加しました。

  内訳を確認すると死者の大半が80歳以上です。また、直近の2ヶ月以上に渡って40代以下の新型コロナによる死亡例は報告されていません。

  明確な死因を問わず『コロナ死』とカウントされているにも関わらず、中年以下の死亡例がないことは知っておいて損はないでしょう。


新型コロナの新規陽性者と実効再生算数R

  大阪府と東京都での新型コロナによる新規陽性者数は同じような増加ペースになっていることが特徴です。

  6月下旬に実効再生産数Rが上向き、7月13日前後に R=1.3 ほどでピークアウト。徐々に R=1 へと向かっている状況にあります。

  新規陽性者数がピークアウトするのは8月初旬以降と予想されますが、重症者数や死者数は「過去最低を狙える水準」なのです。このデータから目を背ける専門家や医療関係者のアドバイスは聞くに値しないでしょう。

  また、大阪府と東京都での感染対策への取り組みは同じとは言えません。その中で「感染拡大状況が同じ」という事実が何を示唆しているのかを専門家以外も理解する必要があるはずです。