【イスラエル】 新型コロナの新規陽性者・重症者数・死者数などの推移(2021年12月31日時点)

  イスラエル保健省がダッシュボードで報告している新型コロナの新規陽性者数・重症者数・死者数などをグラフ化しましたので紹介いたします。

  グラフ化の対象は「2021年12月31日まで」です。

  ブースター接種で迎撃を試みたものの、『オミクロン株』の前に感染拡大は避けられなかったと言わざるを得ないでしょう。しかし、『入院中の重症者数』と『死者数』は以前とは比較にならないほど軽微であることが特筆事項です。


新規陽性者数と実効再生産数

  イスラエルは2021年の年末から感染拡大が発生しました。1日あたりの新規陽性者数が5000人超となり、実効再生産数Rは「2」を超える水準です。

  日本では東京都から報告される新規陽性者数が「84人」になったことでメディアは煽ろうとしていますが、明らかに桁が違います。

  また、オミクロン株による感染拡大の場合は『新規陽性者数』は過去最高のペースで急増するものの、『入院中の重症者』や『死者』は横ばいで推移する傾向があることに留意する必要があると言えるでしょう。


重症者数の推移

  イスラエルでの『入院中の重症者数』は「微増」で留まっています。

  2020年は12月中旬から『入院中の重症者数』が増加。約20日ほどで倍増し、2020年の年末には700人に達しました。

  2021年は12月上旬の『入院中の重症者数』は約100名。12月中旬には「80名ほど」にまで減少したものの、12月末には「100名前後」にまで増加しています。

  これは『新規重症者数』が増加したことが原因ですが、その絶対数は2020年の年末から2021年の初頭にかけて報告された数値よりも低い水準です。したがって、前年よりも重症者数は大きく減少することが予想されます


死者数(7日間平均)の推移

  なお、『新型コロナによる死者数』も『入院中の重症者数』と同じ曲線を描いています。

  新型コロナによる死者数の7日間平均は2020年12月中頃から増加に転じたことに対し、2021年は12月後半を迎えても『死者の7日間平均値』は「2人を下回る数値」で推移しているからです。

  冬本番を迎えるため、風邪で死亡する高齢者はイスラエルでも報告されることでしょう。ただ、新型コロナは今冬の主力部隊であるオミクロン株の毒性が弱まっているため、致死率(=感染者に占める死者の割合)は劇的に下がることが有力です。

  おそらく、イスラエルに関しても『新規陽性者数』は “煽り屋” に積極的に取り上げられるものの『入院中の重症者数』や『死者数』の推移は公開情報であっても無視されることになると思われます。


  『ゼロコロナ』を要求するだけで対価を出さない “煽り屋” の提言には厳しい批判を浴びせるか、無視をするかのどちらかで対処すべきだと言えるでしょう。