【イスラエル】 新型コロナの新規陽性者・重症者数・死者数などの推移(2021年10月10日時点)

  イスラエル保健省がダッシュボードで報告している新型コロナの新規陽性者数・重症者数・死者数などをグラフ化しましたので紹介いたします。

  グラフ化の対象は「2021年10月10日まで」です。

  新規陽性者数は9月上旬にピークアウトし、9月中旬以降は「減少」が続いています。実効再生産数Rの数値は東京都よりも高いものの「0.8 前後」ですから収束へと向かっていると言えるでしょう。


重症者数の推移

  イスラエルでの『入院中の重症者数』は「700人前後」で推移していましたが、9月下旬以降から減少に転じました。直近では450人ほどにまで低下しています。

  これは『新規重症者数』がピーク時の「1日あたり約100人」から「1日あたり約30人」にまで減っていることが理由です。そのため、しばらく『入院中の重症者数』は減少が続くと言えるでしょう。

  ちなみに減少のペースは「昨年10月に記録したペースと同等」です。イスラエルは今年8月初旬から「3回目のワクチン接種」を敢行していますが、その成果に疑念が出ることは止むを得ない状況となっています。


死者数(7日間平均)の推移

  『死者数(の7日間平均値)』は9月初旬に「1日あたり30人弱」でピークだったのですが、9月中旬以降は減少に転じており「1日あたり20人弱」で推移しています。

『入院中の重症者数』がまだ多くいる現状ですから、『死者数』は増加する可能性があることは事実です。ただ、“死亡リスクが現実にある人” の絶対数は大きく減っているため、リバウンドが起きる心配をする必要はないでしょう。


新規陽性者数と実効再生産数

  『新規陽性者数』は9月初旬にピークアウト。実効再生産数Rは東京都の数値よりも 0.1〜0.3 ほど高いものの、0.8 を下回る数値が継続しています。

  リバウンドの兆候は見られていないため、今夏のデルタ株による感染拡大は収束に向かっていると言えるでしょう。

  今後の注目点は「新型コロナワクチンの3回目接種で得られる効果の持続期間」です。ただ、そのためには「『デルタ株』との生存競争に勝てる『変異株』による感染拡大」が必要となるため、確認できるかは未知数であることに留意は必要です。


参考

人口10万人あたりの週別新規陽性者・死者(2021年5月30日〜)

  全体として新規陽性者数が減少しており、左側にプロットされる傾向が現れています。

  イスラエルでは直近の『週別・新規陽性者数』は人口10万人あたりで200人を下回っており、感染者数は急速に減少しています。ただ、これの数値で欧米平均に近づいた状況です。

  東京都は人口10万人あたり10人を下回る『週別・新規陽性者数』ですから、日本が欧米諸国の対応を真似るのはナンセンスです。むしろ、他国の指標となる政策を取れるかがポイントと言えるでしょう。