新型コロナの感染拡大を煽りたい NHK、実数の大幅減を無視して「20代以下の若者の割合が増えている」と報じる
「新型コロナの第5波では若年層の感染が深刻」との印象を世間に植え付けることに必死になっている NHK が「9月1日から7日までの1週間で感染が確認された人の中で『20歳未満』が全体に占める割合が増えている」と報じています。
この報道を基に「子供たちを守るために休校措置を採るべき」との声を盛り上げたいのでしょう。しかし、この報道自体が詐欺的な内容なのです。NHK が元ネタとして利用した厚労省の資料を基に「過去1ヶ月の流れ」を確認することが重要です。
NHK が報じた記事
NHK が報じた記事は以下のものです。
コロナ感染 20代最多 20歳未満も全体の20%超 7日までの1週間 #nhk_news https://t.co/hkUzegH9PN
— NHKニュース (@nhk_news) 2021年9月9日
NHK が報じた記事で用いられているデータは『毎週水曜日の18時時点』で区切った「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向」で用いられており、これは厚労省の報道発表資料にある「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」から確認が可能です。
確かに、『割合』という点では NHK が報じていることは事実です。
しかし、新規陽性者数の実数値には「NHK の報道では触れられていない事実」が存在するのです。それに言及しないことは “大本営発表” と批判せざるを得ないでしょう。
新規陽性者数は「8月18日から25日の1週間」がピーク
NHK の報道で問題なのは「ピークがいつだったのかが不明」という点です。
新型コロナ陽性者数のピークは「8月18日から25日の1週間」で、それ以後はすべての年齢層で『減少のフェーズ』に入っています。これは20歳未満(=未成年)も同様です。
『20歳未満の新規陽性者』が新規陽性者全体に占める割合が高いかと言いますと、「陽性者数が最も多い20代の新規陽性者数が急減しているから」です。
- 8月18日〜25日
- 20代: 44,144人
- 20歳未満: 30,427人
- 9月1日〜8日
- 20代: 23,541人
- 20歳未満: 22,648人
『20代』が最大ボリュームゾーンであることに変わりありませんが、“2番手” に付ける『20歳未満』と「ほぼ同数」です。
8月中旬の時点では『20代の新規陽性者数』は『20歳未満』の1.5倍でしたから、『20歳未満』が全体に占める割合が増えるのは当たり前のことなのです。
『20歳未満の新規陽性者』は「先週より7650人の減少」を記録
『前週に記録した年齢階級別・新規陽性者数』との増減値をグラフ化したものが以下です。
『未成年(=20歳未満)』のカテゴリーのみ「本格的な減少が始まったのが9月に入ってから」という点が特筆事項です。これは「子供の感染源は親」であることが示されていると言えるでしょう。
「子供から親」が感染経路なら『20歳未満』が『親の年齢階級層』よりも先に減少する統計値が得られるはずだからです。したがって、子供に濡れ衣を着せる論調は慎む必要があります。
「親が子供に新型コロナを罹患させる」と言っても、未成年の子供たちにとって新型コロナの脅威は季節性インフルエンザの足元にも及ばないものです。
さらに付け加えると「2021年6月30日18時以降に報告された新規陽性者と死者数から算出した致死率は0.15%」です。
インフルエンザの致死率が 0.1% ですから、“コロナ禍が収束すると困る人たち” がなりふり構わず煽ってると言えるのではないでしょうか。