日本政府が『20代独身男性の4割にデート経験なし』に危機感を覚えるのは「婚姻数がコロナ前の -16.7%」だから

  内閣府が発表した『男女共同参画白書』で若者の恋愛離れが顕著になっていることが明らかになったとテレビ朝日が報じています。

  「20代独身男性の4割(40%)がデート経験なし」がニュースになっていますが、20代独身女性の 25% もデート経験がないのです。“若者の恋愛離れ” に政府が危機感を覚えている理由は婚姻数がコロナ前と比較して -16.7% と激減したからです。

  お金・時間・場所を必要とするデートのハードルは政府の新型コロナ対策によって上がったのです。日本で少子化が進行することは必然と言わざるを得ないでしょう。


『男女共同参画白書』でデート経験のない20代が示されている

  テレビ朝日が記事にした元ネタは内閣府の『男女共同参画白書 令和4年版』です。『特別編 人生100年時代における結婚と家族(PDF)』に以下のデータが示されています。

  20代独身男性の4割にデート経験がないことがニュースになっていますが、20代独身女性の 25% もデート経験がないのです。

  若者が恋愛離れになる理由は「魅力的なコンテンツが数多く存在するから」でしょう。昔は魅力的なコンテンツが恋愛しかなかったのですが、ネット社会で “自分が本当に魅力的だと思うことへの共感者” を見つけやすくなりました。

  恋愛やデートは資金的な余裕のない中高生でもできることです。“中高生よりも資金的に余裕が生まれる20代” が男女ともに昔よりもデート経験が減っているのは複合要因があると見るべきでしょう。


婚姻数がコロナ前と比較して -16.7% の50万件に落ち込んだ事実は政府にとって衝撃

  政府が『若者の恋愛離れ』に懸念を示すのは「婚姻数がコロナ対策禍で激減したから」です。これは人口動態統計で確認できることです。

  出生数が年に数万人のペースで減少して過去最低の出生数を記録する中、出生数の先行指標となる婚姻数は激減しているのです。

  コロナ前の2019年までの婚姻数は年60万件でした。しかし、コロナ対策が実施された2020年以降は婚姻数が激減し、2021年の婚姻数は約50万件にまで落ち込みました

  岸田首相はバイデン大統領を「互いに顔を見せて信頼を深めること重視する」との理由でノーマスクで出迎えています。

  しかし、岸田首相は日本国内向けには「今は感染対策を緩和するタイミングではない」と主張し、若者や子供たちが互いの信頼関係を高めることを妨害する旗振りを自ら行なっているのです。これでは少子化はさらに加速してしまうと思われます。