【東京都】新型コロナの新規陽性者・重症者数・死者数などの推移(2022年2月5日時点)

  東京都から報告された新型コロナによる『新規陽性者数』、『入院中の重症者数』、『死者数』などをグラフ化しましたので紹介いたします。

  グラフ化を行なった期間は「2022年2月5日(土)まで」です。『入院中の重症者』の約半数が75歳以上の後期高齢者であることが特筆事項と言えるでしょう。


年齢別・入院中の重症者数(都の基準)

  都の基準での『入院中の重症者』は2月5日時点で44名です。その内の20名が80歳以上であり、この傾向はオミクロン株の特徴と言えるでしょう。

  2021年の初頭は「70代や60代」が重症者の中心で、デルタ株による感染拡大では「50代」の重症者が絶対数として多かったからです。

  「ワクチンを接種したから」と主張する声もありますが、これはアドバイザリーボードに提出された『広島県のデータ』で否定されています。ワクチン未接種でも中年以下では重症化していないという事実は認めるべきでしょう。


新型コロナ(≒オミクロン株)による死者数の推移

  新型コロナによる死者ですが、(オミクロン株による)感染拡大が本格化したことで死者数も増加しています。

  ただ、死者の大部分は80歳以上です。陽性確認から数日足らずで死亡したり、死後に陽性が確認されるケースが増えていることも事実です。そのため、「新型コロナが死因」とは呼べないケースが散見されていることに留意すべきでしょう。


新規陽性者数と実効再生産数Rの推移

  新規陽性者数は「今週がピーク」と言うべき数値が報告されています。

  実効再生産数Rは2月5日時点で R=1.25 です。世代平均時間を「2日」とした場合は R=1.08 です。Rは1月9日にピークを記録してから減少の一途を辿っています。R<1 で新規陽性者のピークアウトですから、「今が峠」と言えるでしょう。

  「若者が感染を広めた」と責任を押し付けたい人もいるようですが、“60歳以上の高齢者” でも若者と同じ『感染拡大の速度』を記録しているのです。

  「実効再生産数Rがピークに達した日は2人ほど遅い」と主張した場合は『同じロジック』で「高齢者が9歳以下の子供たちに新型コロナを広めた」と “ブーメラン” になるため、若者や子供たちを感染源にしようとする姿勢は慎まなければなりません。


発症日別の新規陽性者数

  『発症日別の新規陽性者数』は1月31日に「1月24日がピーク」となってから、2月5日までピーク日の更新がありません。

  感染拡大が続いていた1月下旬までは「数日ほどで『ピーク日』が更新」される状況が続いており、ピーク日の更新に要する期間が延びている事実が「感染は横ばいになりつつある」という現実を示唆していることでしょう。

  オミクロン株での『発症日別の新規陽性者数』のピークは「1月31日頃」になることが有力ですが、それに明らかになる頃には『報告日別の新規陽性者数』はピークアウトしているものと予想されます。