「途上国は新型コロナワクチン接種のメリットが低い」という事実を無視して『ワクチン格差是正』を嘆くのは滑稽
ツイッターユーザーの『タクラミックス』氏が「新型コロナワクチン格差を放置しているのは愚か」との NHK の記事に賛意を表明していますが、ワクチン格差は残り続けるでしょう。
途上国では「新型コロナワクチン接種で得られる恩恵は先進国よりも少ない」からです。タクラミックス氏は “コロナ脳” と揶揄される「新型コロナのことしか考えられない状態」に陥っています。
この記事の結びの中にある通り
— タクラミックス (@takuramix) 2021年11月27日
「途上国などでウイルスの流行を許せば、ワクチンが効かない新たな変異がいずれ現れて、先進国でのワクチン接種の努力が台なしになるリスクがある。それなのにワクチン格差を放置しているのは愚かなことだ」https://t.co/hwUMfA5rGI
愚かなままで居ようとするのは何故?
「途上国に新型コロナワクチンを送っても使われなかった」という現実
タクラミックス氏の考えを支持する人は「国際支援で送られた新型コロナワクチンの7割が返還された」とのニュースがあることを知る必要があります。
これはアフリカ中部・コンゴ民主共和国(人口約8600万人)で起きたことです。
コンゴは、エボラ出血熱、マラリア、コレラなど多くの感染症に直面する。世界保健機関(WHO)コンゴ事務所で公衆衛生を担当するジェルベ・テンゴモ医師は「感染すれば多くの死者が出るエボラなどと異なり、新型コロナは危険性を実感しづらい部分がある」と語った。エボラが流行した2018年にはワクチン接種希望者が殺到したという。
新型コロナよりも死者が多いマラリアやコレラなどの感染症に直面しているのですから、『新型コロナワクチンの接種』は優先度が低いのは必然です。
新型コロナで死亡するのは大部分が高齢者です。
“高齢者の絶対数や人口に占める割合が少ない途上国” で『若者や子供も死亡するリスクが高い問題への対策』を後回しにして『新型コロナワクチン接種』に注力する方が「愚か」と言わざるを得ないでしょう。
"Escape Mutant" は「ワクチンの免疫圧力」によって起きた(ように映る)
「新型コロナの感染拡大をワクチン接種で封じる」との戦略は “いたちごっこ” になるだけでしょう。理由は「コロナウイルスは変異しやすい」からです。
ワクチンで対処しようとしても、『接種』よりも『変異』のスピードが上回るため集団免疫の状態を作れないのです。
また、『変異』に関してはワクチン接種が進めるほど「ワクチンの効かない変異株しか生き残れない」という皮肉な事態が発生します。
ワクチンによる免疫が「"Escape Mutant" でなければ生存不可」という “圧力” を『変異が起こりやすいコロナウイルス』にかけているのですから、「本末転倒ではないか?」との指摘は起きるべきでしょう。
ワクチン接種率が高くてもアイルランドやイスラエルのように感染爆発は起こります。
「だからこそ途上国でもワクチン接種すべきだ」と主張したところで “若い男性が人口に占める割合” は途上国の方が高いのですから、ワクチン接種による心筋炎問題は途上国の方が深刻になるのです。
この弊害を伏せたままで『ワクチン格差』を嘆くのは「先進国で生活する高齢者の代弁者」と言うべき身勝手なものです。新型コロナしか心配事がないなら、「経済的にも恵まれた環境にいる」と認識しなければなりません。