新たな変異株を引き合いに「イギリスでの新型コロナ感染者は1日5万人」と煽るも「死者数は横ばい」の現実

 「ワクチン接種先進国であるイギリスで新型コロナの感染者数が1日5万人になった」と読売新聞が “ネガティブな論調” で報じています。

 この記事はナンセンスと言わざるを得ないでしょう。なぜなら、新規陽性者数が増えている状況であるにも関わらず、死者数(や入院患者数)は今夏以降は横ばいだからです。

 『新規陽性者数至上主義』に陥ってしまうと、経済を不必要なほどに痛み付ける原因となります。感染症の専門家は経済不況を起こした責任は取らずに済む立場であり、彼らの提言を鵜呑みにすることにリスクがあることは知っておくべきでしょう。

 

イギリスで『新たな変異株』による感染拡大が起きていることは事実

 イギリスで新規陽性者数が増えている理由は「『新たな変異株』が感染拡大を引き起こしているから」でしょう。

 BBC によりますと、Pango 系統で "AY.4.2" と表記される変異株の感染拡大が起きているとのこと。"AY.4.2" は「デルタ・プラス」とも紹介されており、『デルタ株』に分類されています。

 outbreak.info で確認しますとイギリスでは今夏以降は "AY.4" による感染が「8割弱」を占めており、"AY.4.2" は9月中旬以降に割合を(10% 近くにまで)増やしていることが分かります。

イギリスでの新型コロナの流行株

 現状では「『変異株の置き換わり』のタイミングで新規陽性者が増えている」のです。死者数が増えていないなら騒ぐ必要はないでしょう。

 

イギリスの新規陽性者数は人口比で見ると、シンガポールやイスラエルの方が深刻

 マスコミや一部の感染症の専門家が「新型コロナの感染拡大」を煽る論調を展開している時は『他国との比較』が重要になります。

 イギリスでは「今年3月以降で最大の新規陽性者数を記録」しそうな状況にありますが、今夏にイスラエルが記録した『人口100万人あたりの新規陽性者数(7日平均)』の「半分強」です。

 この値はイギリスと同じくワクチン接種先進国であるシンガポールと同等であり、『イギリスでの感染拡大』だけを強調して騒ぐことは不適切と言わざるを得ないでしょう。

 

9月中旬以降に "AY.4.2" による感染が拡大するも死者数は横ばいが続く

 また、新型コロナによる死者数に関しては「今夏以降は横ばい」と言える状況が続いています。

 感染症の専門家としてマスコミに登場する人々からは「感染力が『デルタ株』の〇倍(だから、それに比例して死者数も増える)」との脅しをする人物も出てくるでしょう。

 ただ、『新型コロナによる死者数』は新規陽性者数がどれだけ増えようとも「横ばい以下」で推移していれば何の問題もありません。特別な対応をする必要がないことを意味しているからです。

 むしろ深刻なのは「新型コロナによる死者数が『人口比でイギリスと同水準』にまで上昇したシンガポール」でしょう。

 人口が約570万人のシンガポールは死者の絶対数が少なくなるものの、「国民の8割がワクチン接種済」の状況で『感染拡大』と『(日本を大きく上回る)人口比での死者数』が生じたのです。

 ワクチン接種効果に疑念が抱かれるのは止むを得ないと思われます。

 

 『ゼロコロナ』や『ワクチン接種で集団免疫』は幻想であることが世界中で示されているのです。

 一部の専門家が提言する理想論の実現を夢見るのではなく、現実に採ることができる対策を基に『ウィズコロナ』を選択し、新型コロナを日常に受け入れるべきなのではないでしょうか。