【BBC】 イギリスのワクチン諮問委員会が「健康な15歳以下に対する接種のメリットがないこと」を理由に承認を拒否

  イギリスの BBC によりますと12歳から15歳を対象にした新型コロナワクチン接種に対し、ワクチン諮問委員会は「子供はリスクが非常に低いため接種でわずかな利益しか得られない」との理由で承認を拒否したとのことです。

  日本よりも感染による被害が深刻なイギリスでさえ、子供への新型コロナワクチン接種は見合わないのです。一部のワクチン接種推進派が主張する「どの年齢層でもワクチン接種のメリットはデメリットを上回る」は否定されたと言わざるを得ないでしょう。


BBC が報じた内容

  BBC が報じた記事は以下のものです。

  • 証拠が不十分
  • 12歳〜17歳の少年は「100万回接種で60件の心疾患」とアメリカのデータは示唆
    • 同年代の少女だと「100万回接種で8件」
  • 子供は新型コロナウイルスへのリスクは非常に低い
  • 予防接種はわずかな利益しか提供しない
  • 健康な子供が集中治療室に入院する割合は100万人に2人
    • 特定の健康上の問題を抱えていると100万人に100人
      → ワクチンはこれらの群に回すべき

  子供全員を対象とする予防接種の承認は拒否したものの、“新型コロナを罹患した際に高リスクであると見なされる健康上の問題を抱えている子供” には「ワクチンを提供する必要がある」と立場を採っています。

  現時点で判明している新型コロナワクチンの効果を考えると、この立場が最も科学的かつ現実的と言えるでしょう。

  『イギリスの感染状況』であっても子供全員がワクチン接種の対象にはなり得ないのです。日本での新型コロナの感染状況は「イギリスよりも軽微」なのですから、日本では「若者へのワクチン接種は慎重にすべき」との声が専門家から出るべきなのです。


イギリスと日本での新型コロナによる死者数

  ちなみにイギリス・イングランド(人口5655万人)と日本(人口1億2000万人)における2021年7月の新型コロナによる年齢階級別死者数は以下のとおりです。

  イギリスのイングランド公衆衛生サービスが発表した2021年7月の新型コロナによる死者は「10代以下では10名を下回る数値」でした。このようなデータが「健康な15歳以下への新型コロナワクチン接種」を踏み止まらせる根拠になったのは容易に想像できます。

  「10名未満の死者」との基準を日本に適応すると、『30代以下』がそれに該当することが特筆事項です。

  2021年7月にイングランド(≒イギリス)では20代が21名死亡しましたが、日本では「22名が亡くなった50代」に該当します。この数値は「人口による調整を行う前」のものですから、『欧米での新型コロナ』と『日本での新型コロナ』は「別の疾患」との前提で扱うべきと言えるでしょう。


イギリスと日本での新型コロナによる年齢階級別・累計死者数

  「“欧米での新型コロナ” とは『別の疾病』として扱うべき」と主張する根拠は『年齢階級別の累計死者数』を確認することで得られます。

  イギリスでは昨年1年間に10代の若者が新型コロナで「40名弱」が死亡しました。一方の日本は昨年3月からの “1年半で” 30代の新型コロナによる死者は「40名強」です。

  そのイギリスは「健康な15歳以下は新型コロナワクチンの予防接種の対象にはしない」と諮問委員会が述べているのですから、日本では「健康な30代が新型コロナワクチン接種の対象となる根拠はあるのか」との指摘が専門家から出なければなりません。

  『イギリスの10代』と『日本の30代』の 死亡リスクが同程度なら、重症化のリスクも似た数値になるはずです。

  『イギリスやアメリカの30代から50代』が抱える新型コロナ罹患時のリスクは『日本の同年代』には当てはまらないことは陽性者数や死者数を確認すれば明らかです。にも関わらず、欧米での感染状況を基にしたワクチン接種を推奨する専門家はあまりに不誠実と言わざるを得ないのではないでしょうか。